週刊SCP財団

週-鶴です。週刊SCP財団まとめてます。週刊SCP財団ってなにかって?【第0週:1】を読んでください(宣伝)。また、紹介しているSCPオブジェクトの報告書を最初に読んでからこちらを読むと最大限SCPを楽しめます。

週刊SCP財団【第14週】

週刊SCP財団【第14週】

今週は感動系オブジェクトをまとめていきたいと思います!

 

恩人三部作も登場しますよ…(そのうち一つは第4週でまとめ済み)

 

先に言っておきますが、解説を読む前に報告書を読んでおくことをおすすめします。そうすることによって初見という最大限の感動を味わえますので。

見出し(または画像)の引用のところにリンクを貼ってあるのでそこから移動できます~

 

目次

 

SCP-321: 我々の子供

SCP-321を退役させ、彼女の家族へ返却する。この命令は即時発効する。 -O5-12

SCP-321 - SCP財団

オブジェクトクラス: Safe

 

女性です。発声はできるが、会話はできません。身長は3.1mとかなり大きい。SCP-321の元の娘は次席研究員アダム・█████とその妻である医療アシスタント、エヴリン・█████の間に死産状態で誕生しました。で、アダムはこの娘を復活させようといくつかのSCPを使用しました。結果、彼女はSCPオブジェクトになってしまいました。

 

彼女の異常性は通常のおよそ5倍の速度で負傷を治癒することができるという能力を持っています。

 

親であるアダムは娘をSCPオブジェクトという扱いから解放したいがために財団での地位を上げて最終的に財団のトップであるO5の一人にすらなった。だが、彼のSCP格付けからの除去という夢は認められなかった。

 

6/31/19██: SCP-321を退役させ、彼女の家族へ返却する。この命令は即時発効する。 -O5-12


要請を認めない。これが最後だ、アダム。彼女は今も、今までも君の娘ではない。もしもう一度試みれば、理事会を招集し、君を解任する。 -O5-1

 

彼女はもう今となっては財団が保護している、財団・我々の子供となってしまったのである。

 

子供を愛する親のお話でした。

 

SCP-348: パパの贈り物

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麺の入ったスープで満たされたSCP-348

”君を愛しているよ”

SCP-348 - SCP財団

オブジェクトクラス: Safe

 

陶器製のボウルです。軽微な病気や怪我がある被験者と対峙した場合、SCP-348は自身をスープで満たします。スープに含まれる具材はいろいろあるが、若い被験者(4歳から18歳までの男女)による実験において被験者はSCP-348のスープは好ましい食べ物であるということ。被験者の父母が作った料理を思い出させるということを述べている。あと、被験者はSCP-348により生成されたスープを止められない限り完食します。

 

完食した際、ボウルの底にはメッセージが書かれている。それは、その被験者に対してメッセージが書かれているが、実際に父親が思ったことかは不明。例としては、”ありがとう”・”これから良くなるさ”などなど。

 

このSCPのTaleである作品(下のリンク)もいいのでぜひ。

思い出の味 - SCP財団

SCP-348Tale: 思い出の味

 

SCP-1281: さきがけ

SCP-1281: 「わたしはちゃんとやれましたか?」

 

ブルーム博士: 「…ああ、ハービンジャー。よくやった」

SCP-1281 - SCP財団

 オブジェクトクラス: Safe

 

生物機械実体です。カイパーベルト海王星より外側のとある範囲)で発見されました。おおむね涙滴型をしている。上から下まで12mとめっちゃでかい。いや宇宙規模で言ったら小さいかもしれないけど……おっとこれ以上は哲学とかに発展しそうだ。

 

昔は恒星間航行能力を持っていたが、大部分が破損していたため今は持っていない。また、破損のため冷却機能も壊れていたため休眠状態で発見されている。ちなみに、SCP-1281は約13億年は存在していると測定されている。

 

SCP-1281は財団の暗号を一時間もしないうちに解読し、それからこちらへ意図したメッセージを送信し始めた。そして何度か通信していくうちに、なんらかのメッセージを伝えようとしていることがわかる。そして4回目の通信でやっとメッセージを伝えられた。その

メッセージは

これは我々の“さきがけ”(harbinger)。 よい報せを届けるものです」

 

「“さきがけ”があなた方に届くとき、我々は滅んでいるでしょう。星は死にかかり、自分たちを救う時間はありません。我々には意を決し、メッセージを送る余裕しかないのです」

 

「我々はかつて来たりし者の信号を受け取りました。彼らは我々とは異なる存在であり、我々は未だ彼らを正しく理解していません。しかしかつて来たりし者がいるのなら、後に来たる者もいるかもしれない。その希望が“さきがけ”に旅をさせるのです」

 

「あなた方を見つけ、その言語を学習したことで、“さきがけ”はこのメッセージを伝えることができます。聞いてください」

 

「銀河とは暗く、空虚で、寒寒しいものです。必然として死という方向に巡ります。あなた方もまたいつの日か滅びます。出来るならあなた方が我々より長く在り続けられますように、我々はそう願います。しかし、あなた方もいつかは消え失せるでしょう」

 

「その時まで、あなた方は暗闇に火を灯さなければなりません。夜の空虚さを埋めなければなりません。我々は皆ちっぽけで、宇宙は広大です。しかし“ここにいる”という声が響く宇宙は、静寂なる宇宙などよりもずっと尊い。1つの声は小さくとも、“0と1”の間にある隔たりは“1と∞”と同じほどに大きいのです」

 

「あなた方の時間が終わるとき、このメッセージを転送してください。次の声が暗闇に対して声を上げることが出来るように」

 

 という長文。遠い昔に滅んだ文明から送られてきたメッセージをハービンジャーは届けてくれていたというもの。

 

最初の引用は会話はハービンジャーが博士にメッセージを伝えられたか質問したものだったんですね。

 

ちなみに、このハービンジャーを解析して、同じことをしようとしているというTaleもありますのでぜひ。

 

たんぽぽが咲く頃に - SCP財団

SCP-1281Tale: たんぽぽが咲く頃に

 

SCP-2420: ある忠犬

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死の前に撮影されたSCP-2420のペットの写真。

もちろんあの子は癒しちゃいないさ。ただ、心地良かったよ。誰かが俺のことを十分に愛する、それがあの子が俺にやってくれた事なんだ。それでもあの子はただの犬だ。魔法ではないんだよ。

SCP-2420 - SCP財団

 オブジェクトクラス: Neutralized

 

 人間です。SCP-2420が犬の存在に気付く、または犬がSCP-2420の存在に気付いた際、かつて飼っていたマティ(SCP-2420のペット)と同じ姿に変身します(-1)。条件を満たせば元に戻ります。影響を受けるのはイエイヌだけでその他の動物は影響を受けません。そして、変身しているときはいかなるダメージも受けません。

 

SCP-2420はマティとの散歩中に交通違反をして道路を横切った際に、マティが車に轢かれて死亡してしまうという事故を起こしてしまいます。彼は、とてもショックを受けマティを埋葬して橋から飛び降り自殺をしようとします。しかし、向かったのは橋が近くにないペットショップでした。彼自身、「犬を死ぬ前に見ておきたいと思った」んだと思っています。そしてここで異常性に気付き財団に保護されます。

 

SCP-2420は事故を起こしてしまったという理由からかうつ病になり(またはなりかけている)抗うつ剤を打ち続けています。

 

ある時、いつものように財団の管理下で-1を出現した際に、SCP-2420の目の前で本来の姿(変身していない状態)になるという現象(事案-2420-A)が発生しました。SCP-2420は、いつもと同じだが少し違った。マティに会えるのは最後だと感じたそうです。

 

ヘイドック博士: 確約はできませんが、倫理委員会に話を通してみましょう。しかし私がお聞きしたいのは、貴方が有意義に変化を遂げているのではないかという事なんですよ、SCP-2420。長年の会話で、貴方が快方に向かっていることははっきり分かります。これは投薬治療のためだと思いますか? それとも例の異常効果か、或いは単純に再び貴方の犬と会えたからなのでしょうか?

 

SCP-2420: 俺には分からない、先生。多分、最後のじゃないかな。分からない。つまりさ、あんたは、俺の犬が鬱病を癒してくれたんだと思うかどうかを聞きたいんだよな?

 

ヘイドック博士: 確かに、その疑問は頭の中にありました。

 

SCP-2420: もちろんあの子は癒しちゃいないさ。ただ、心地良かったよ。誰かが俺のことを十分に愛する、それがあの子が俺にやってくれた事なんだ。それでもあの子はただの犬だ。魔法ではないんだよ。

 

SCP-147-JP: この檻の外へ

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SCP-147-JP、胸より上の部分

心当たり? 私たちはそれを見たじゃないか。

SCP-147-JP - SCP財団

オブジェクトクラス: Euclid Neutralized

 

ヒト型の水棲生物です。陸上でも1~2時間なら歩いたりすることができます。-1は12歳の一般的な男性です。-1はSCP-147-JPを友好的かつ強力的な状態に保つために保護されています。-1はSCP-147-JPを山の奥にあった、誰も住んでいない家で発見、自宅の風呂場で保護しました。SCP-147-JPはその誰も住んでいない家に監禁状態にあり、-1が助け出してくれたことにとても感謝している。だが、またSCP財団という組織により収容…される側からしたら少し檻が広くなっただけでやっていることは同じ監禁をされてしまう。そして今度は恩人である自身を助けてくれた少年も一緒に収容され、今度は自分が助ける番だと思い込み、ある行動をとる。

 

水槽に戻らない。

 

█████博士: 彼女自身がそれを奪っているのかもしれず、それは耐えられないと言った。檻の中に閉じ込められ、自由を奪われる辛さを知っているからこそ何とかしてやりたいのだとも言っていた。彼女はほんの一瞬だけれども、あの子のおかげで自由を得る事が出来た、それでもう充分だと。そんなことを言っていた。

 

エージェント███: 他には何か言っていましたか?

 

█████博士: そしたら彼女は、自分があの子にしてあげられることは1つなんだ、と言っていたよ。

 

エージェント███: それが何なのか、心当たりはありますか?

 

█████博士: 心当たり? 私たちはそれを見たじゃないか。

 

-1のTaleも感動的ですのでぜひ

お別れの教科書 - SCP財団

SCP-147-JPTale: お別れの教科書

恩人三部作・第一部

 

SCP-544-JP: 孤独な放送室

D-1104: 俺は犯罪者だから償いをしなくちゃダメなんだ。でも皆は俺を忘れちまっただろうから、代わりにお前に償う事にする。

 

D-1104: よう、お嬢ちゃん。

オブジェクトクラス: Euclid

 

五階建ての百貨店です。中に入ると、三分毎に女の子の声でアナウンスが放送されます。内容は「お知らせです。[対象A]さん、[対象B]さんがお待ちでした。」という感じ。対象Aは中に入った人の名前、対象Bは対象Aと関わりがある人の名前(複数指定できる言葉 / 友人・家族なども)が入ります。放送が終わると、対象Bは対象Aをどんな方法を使っても思い出せなくなります。

 

五階には放送室っぽさそうな部屋がありますが、外から中の状態を確認できず、侵入もできない。放送室の扉には「如月工務店」と書かれているらしいけど、そのような団体の所在は確認できていないとのこと。(なお、如月工務店は財団の要注意団体)で、建設に関わった記録はなし。

 

ここに入ったDクラス職員が記録をとっているので報告書を見てみてください。要約すると感動が間違いなく10割なくなるので。

 

また、このSCPオブジェクトのTaleも感動的なのでぜひ

進路相談 - SCP財団

SCP-544-JPTale: 進路相談

 

SCP-998-JP: 外宇宙通信電波

+:ネェ█████、全部終わっタラ マタ私と話してクレますか?


-:もちろんさ

オブジェクトクラス: Neutralized

 

通信電波です。発信源である-1は地球の文明より高度な技術を持つ生命体です。他の知的生命体を探すために発信してたら偶然地球と交信ができたらしい。

 

で、交信が許可されていない職員が-1の一人であるゼメルアが発信した通信電波に秘密で交信を開始。それとは別に、-1たちがこっちと仲良くしたいと提案。財団トップのO5評議会によって限定的な交信が許可された。その後、会いたいから地球に来るという話になり、-1(クォント、レンドル、ゼメルアの三名)が宇宙船に乗って出発。通信電波も宇宙船から発信に。

 

こちらに向かっているときに、財団と国連により最高機密扱いの国連宇宙監視司令部(UNSSC)が結成。しばらくして、-1が乗っている宇宙船に戦闘用兵器らしきものが搭載されていることが財団の監視チームによって判明。UNSSCのトップは先制攻撃を提案するがm他国は拒否。それを無視しUNSSCのトップは勝手に攻撃の準備を進める。その裏で、ゼメルアと許可されていない職員の会話は進み、仲良くなっていく。そして、ゼメルア側のトップも攻撃をしようとしていることを例の許可されていない職員が知り、その職員とゼメルアがお互いの戦争を起こさないように時間稼ぎをすることとなった。

 

その職員はUNSSCのトップに退職届を渡そうとしてジャケットの内ポケットに手を入れたところ、UNSSCのトップが怪しいと思い射殺。結果、トップは国際刑事裁判所へ行くこととなり、攻撃準備が一週間遅れることになった。そのころ、ゼメルア側も小さな内乱を起こし母星へ帰すことに成功。結局戦争は起こることはなかった。ゼメルアとただ一人、ある職員の犠牲によって。

 

ゼメルアと例の職員との会話は削除されてしまっているが、報告書のファイル復元機能によって9件中7件の復元に成功している。

 

これも例のごとく自分でこの会話を見てください。説明すると間違いなく20割感動が失われるので。

 

また、この職員が退職届を書いた際に思ったことが書かれたTaleもありますのでぜひ

きっとどこかで、そしてどこかに、 - SCP財団

SCP-998-JPTale: そしてどこかで、きっとどこかに、

恩人三部作・第三部

 

最後に

いやー、マジで申し訳ないくらい語彙がない。もう紹介だけするから解説なしで報告書みてくれってレベルでヤバイ。 

 

今回は感動系オブジェクトをまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?恩人三部作はかなり有名なので知っている方も多いですかね?あとどうでもいいことなんですけど、引用元リンクがものすごいことに…w

 

次回はみなさんお待ちかね…?なのかどうかはよくわからない【SCP-001】シリーズです!001は財団の沼の最深部レベルですからね~

 

ではまた、お疲れさまでした!お楽しみに!

引用元リンク

メイン - SCP財団

SCP財団へのリンクです。

SCP-321 - SCP財団

SCP-321: 我々の子供

SCP-348 - SCP財団

SCP-348: パパの贈り物

思い出の味 - SCP財団

SCP-348Tale: 思い出の味

SCP-1281 - SCP財団

SCP-1281: さきがけ

たんぽぽが咲く頃に - SCP財団

SCP-1281Tale: たんぽぽの咲く頃に

SCP-2420 - SCP財団

SCP-2420: ある忠犬

SCP-147-JP - SCP財団

SCP-147-JP: この檻の外へ

お別れの教科書 - SCP財団

SCP-147-JPTale: お別れの教科書

SCP-544-JP - SCP財団

SCP-544-JP: 孤独な放送室

進路相談 - SCP財団

SCP-544-JPTale: 進路相談

SCP-998-JP - SCP財団

SCP-998-JP: 外宇宙通信電波

きっとどこかで、そしてどこかに、 - SCP財団

SCP-998-JPTale: きっとどこかで、そしてどこかに、

 ありがとうございました。

 

 

 

著作権表記

Author: AdminBright
Title: SCP-321 - 我々の子供
Source: http://www.scp-wiki.net/scp-321
CC BY-SA 3.0

Author: Zyn
Title: SCP-348 - パパの贈り物
Source: http://www.scp-wiki.net/scp-348
CC BY-SA 3.0

Author: jet0620
Title: 思い出の味
Source: http://scp-jp.wikidot.com/taste
CC BY-SA 3.0

Author: DrEverettMann
Title: SCP-1281 - さきがけ
Source: http://www.scp-wiki.net/scp-1281
CC BY-SA 3.0

Author: ykamikura
Title: たんぽぽが咲く頃に
Source: http://www.scp-jp.wikidot.com/ykamikura-6
CC BY-SA 3.0

Author: kinchtheknifeblade
Title: SCP-2420 - ある忠犬
Source: http://www.scp-wiki.net/scp-2420
CC BY-SA 3.0

Author: grejum
Title: SCP-147-JP - この檻の外へ
Source: http://scp-jp.wikidot.com/scp-147-jp
CC BY-SA 3.0

Author: toki_amo
Title: お別れの教科書
Source: http://scp-jp.wikidot.com/scp-147-jp-tale
CC BY-SA 3.0

Author: DocRone
Title: SCP-544-JP - 孤独な放送室
Source: http://scp-jp.wikidot.com/scp-544-jp
CC BY-SA 3.0

Author: izhaya
Title: 進路相談
Source: http://scp-jp.wikidot.com/sinro-soudan
CC BY-SA 3.0

Author: grejum
Title: SCP-998-JP - 外宇宙通信電波
Source: http://scp-jp.wikidot.com/scp-998-jp
CC BY-SA 3.0

Author: grejum
Title: きっとどこかで、そしてどこかに、
Source: http://scp-jp.wikidot.com/998-jp-tale
CC BY-SA 3.0