週刊SCP財団

週-鶴です。週刊SCP財団まとめてます。週刊SCP財団ってなにかって?【第0週:1】を読んでください(宣伝)。また、紹介しているSCPオブジェクトの報告書を最初に読んでからこちらを読むと最大限SCPを楽しめます。

週刊SCP財団【第21週】

 週刊SCP財団【第21週】

今週は前回予告した通り、世界終焉シナリオをテーマに紹介していきます!

世界終焉シナリオ…財団が敗北しかねない恐ろしいオブジェクトはいかに…?

 

目次

 

SCP-505: インクの染み

制御は非常に困難です。

 

SCP-505 - SCP財団

オブジェクトクラス: Keter

 

万年筆です。-1を含んでいること以外は異常なし。-1はSCP-505によって静止絵されるインクで、自己複製能力がある。様々な速度で拡散し、速度は触れた物質と-1の現在の量によって変化する。化学インク消しでは消せず、水酸化ナトリウムでのみ完全に取り除くことができる。が、特に濃縮された箇所では効き目がない。

 

水とかの粘性のない液体だと、普通のインクの拡散力と同じ拡散力を持っている。当たり前か。まあそれを考慮すると、地下水への汚染は必ず防止しなければならない。

 

多数の大規模環境汚染が発生→NK-クラス世界終焉シナリオへつながる可能性

 

 

SCP-571: 自己喧伝性感染図形

もし媒介者が大規模人口集積地に到達すれば、封じ込め違反はAKクラス世界終焉シナリオを招くでしょう。

 

SCP-571 - SCP財団

オブジェクトクラス:  Anomalous Euclid Keter

 

複雑な線と落書きの図形です。異常なミーム的効果を持っています。

異常性は

  1. 視認すると、すぐに紙片やその他筆記に適した部員具を探す。そしてSCP-571を写し始める。めちゃくちゃ複雑なのに成功率は約96%。
  2. 成功したかは関係なく、感染していない人を探し「うまく言い包めるか強要するかして書き写された図形を見せる」という行為をする。また、だんだん強迫的で強制的な混乱が増えていく。
  3. もし感染したことのない人に感染させることを失敗すると、指数関数的な精神的能力の劣化が発生する。

とまあこんな感じ。

 

んで、その異常性にある「感染していない人を探し図形を見せる」という行為が危険で、”もし感染者が大規模人口集積地にいたら?そこに到達したら?”

 

異常な拡散力による記憶処理が追い付かない→AK-クラス世界終焉シナリオ

 

 

SCP-1000: ビッグフット

 

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未検証のアマチュア映像の静止画。

やりなおそう

 

SCP-1000 - SCP財団

オブジェクトクラス: Keter

 

夜行性の雑食性猿人類。チンパンジー属やヒト属と共にヒト族に分類されている。生体は全長1.5~3m、体重は90~270kgとなっている。毛並みは灰、茶、黒、たまに白。知能はチンパンジーの平均程度。

 

ホモサピエンスとともに進化していて、10,000-15,000年前までは原人や人類と多数存在していた。が、とある絶滅イベントで1-5%に減少。このイベントというものは、SCP-1000がSCP-1000-f1に分類される異常な”疑似疾患”に罹ったことから引き起ったもの。

 

この病気は遺伝子レベルにまで進行しており、全SCP-1000に影響を与えている。ほとんどのSCP-1000は免疫を持って出生し、持たずに生まれてしまうとすぐに死んでしまう。

 

SCP-1000-f1の症状は

直接または間接的に罹患者を目撃したすべてのヒト科生物(免疫のあるSCP-1000は含まず)は最少2%の確率で永久に脳が停止し即死する。これは20分の観察ごとに即死率は1%ごとに上昇する。

 というもの。

 

 

 

 

 

 

 

==要LEVEL3クリアランス== 

 文書A-1596-1000: ジョーンズ局長からの書状

噂はすでに聞いているでしょう。SCP-1000はビッグフットです。

 

貴方達がビッグフットをゆかいな存在だと思うのは、そう思っていてほしいと我々が望んでいるからです。我々はハリウッドのコメディやバカげたドキュメンタリーに制作資金を出し、ゴリラのスーツを着た男に金を渡すなど、複数の捏造、洗脳を施しました。"ビッグフット"という言葉自体1958年に我々が作り、メディアに植え付けたものです。

 

何故そんなことをしたのか?それはすぐに分かります。

 

貴方達がすでに読んだ情報がすべて真実であるというわけではありません。2つの偽装情報と多数の意図的に省略した箇所があります。

 

SCP-1000-f1と呼ばれる"異常性疑似疾患"は存在しません。SCP-1000は魔法じみた死のオーラなど纏っていません。

 

SCP-1000の知能に関する情報も偽りです。彼らは我々と同等の知能を有しています。

 

これは我々の元へ逃れてきた「太陽の子ら」から得た情報です。我々はそれを信じませんでした - 信じたくなかったのです。

 

既に読んだ通り、我々がSCP-1000と呼ぶ類人猿は人類と共に進化しました。我々は昼に行動し、彼らは夜に行動する。いわば暗がりに潜む夜行性の同胞種といえるでしょう。

 

しかし、我々がまだ狩猟採集民族である間に、彼らは…変わりました。おそらく数千年は経った後のことでしょう。道具。武器。農業。家畜。定住集落。更新世の日光を受けて我々人類がまばたきしている間、夜に生きるSCP-1000の数は激増しました。彼らは何百億という数でこの惑星を覆い尽くしたのです。

 

現存する品を徹底的に研究してきたにも関わらず、我々には未だ理解できないものを彼らは作りました。有機テクノロジー。彼らは木々や猛禽を高速船へと仕立て、家畜の群れを列車都市、低木を空飛ぶ乗り物にするなど、数々のものを作り上げました。

 

我々の存在は希少で、現在のゴリラのような見た目をしており、最大でも数十万頭しか生息していませんでした。今日、野生動物が我々を避けるように我々もまた彼らとの接触を避けていました。そして我々が自らと同等の知能を持つことを理解していながら、彼らもまた我々を避けていました。我々のことを妖精やノームごとき存在とみなし、超自然的な事象は我々の仕業と考え、彼らが日中寝ている間に聞き分けのない子供を我々が食べてしまうと言い伝えました。彼らは減りゆく我々の野生個体群を保護区の中へと囲い、密猟を非合法化しましたが、裏社会において我々の骨は媚薬として消費されました。

 

そして、彼らの文明は滅びました。我々がやったのです。この我々は財団ではありません。人類のことです。

 

その言い伝えは曖昧模糊としています。多分トリックスターたる森の神の一人が人類に好意を示し、彼らの道具と使い方を披露したのでしょう。我々を柵で囲ったのはおそらく適切な対応でした。我々には何が真実かはわかりません。なんにせよ、SCP-1000の技術を手に入れた我々はSK-クラス支配シフトを起こし、地球上の支配種となりました。

 

我々は1日でSCP-1000の70%を一掃しました。「子ら」は花の日と呼んでいます。おそらくあらゆる花々が咲き誇る白昼、彼らが眠っている間にその殺戮は実行されたのでしょう。生き残りを追い詰めては、今度は殺戮ではなく弄くり回したSCP-1000の装置を用いて、我々は彼らは狂わせました。そして、広大な輝ける都市を焼き尽くしました。

 

我々は跡も形も残しませんでした。我々自身の記憶にすら残しませんでした。そして、SCP-1000とこの惑星に栄えた中で最も偉大な文明に関する知識を抹消しました。念のため、わずかな人間だけがその影響を免れ、禁断の知識を保持しました。他の人間は賢さを継承することなく、いままでの生活に戻りました。

 

そして、今日の我々が存在します。

 

貴方達はここに至りレベル3機密文書を読み終わろうとしていますが、ここで敢えてその要約を伝えます。SCP-1000はどうにかして自身の知能、知識を取り戻しつつあります。彼らは真にそれらを失ってはいなかったのでしょう。

 

これこそ増加し続ける"ビッグフットの目撃例"が大いに懸念される理由です。接触を試みる理由すらわからない点はさらに憂慮されます。

 

その通り、SCP-1000は我々のような存在です。その事実こそが彼らを危険なものとしています。我々は彼らを歴史と記憶の中から消し去りました。我々は彼らの文明の殆どを破壊し、彼らの種を根絶させました。貴方達に伺います。もし彼らが機会を得たなら、彼らは我々に何をするのでしょう?

 

 

 

 

 

 

 

記録1000-ad065-x1: 以下は███/██/██の財団職員とSCP-1000の接触を大まかに訳したものです。

ゆるすよ;
いまはえらべる、ずっとはまたない;
やりなおそう

 

 

 

 

SCP-1238: トンネルフィッシュ

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野生のSCP-1238標本

SCP-1238が1850弱の個体数に減少及び維持できるまで可能な限り早く破壊しなければなりません。

SCP-1238 - SCP財団

オブジェクトクラス: Keter

 

深海魚です。北太平洋アメリカ北西部からカナダ西部の沿岸に沿った深海に棲息している。成体は平均体長1.4m、体重100-110kgとなっている。またSCP-1238の大量の有害な鉱物を消費するため、人間が食すのに適しておらず、また現在は多量の、および人間の産業利用目的の漁は行われていない。

 

主に小魚と小型の海洋生物を食料としている。約4月上旬から7月中旬まで続く産卵期において、性的に熟した第二消化器官は活性化し、無機鉱物及び金属の消化及び代謝が可能になり、特にゴールド・ゾーンと指定される位置の変成岩の堆積物を好む。SCP-1238は産卵期の間、特定の地域の海底に大量に集まり、大陸棚の下を掘り進み、貫く作業を開始し、存在する岩を食べることによってトンネルを拡大拡張します。

 

SCP-1238が作り出したトンネルは産卵場所となり、メスのSCP-1238は期間中に最高40,000粒の卵を産卵することが可能。

 

え?今回のテーマ「世界終焉シナリオ」と関係しなさそうだって?そんなことはなくてだね…?

 

掘り進んだりなんだりでもしもトンネルが崩れたら…?”事象638-ミュー”と呼ばれる大規模な地盤沈下など多数の被害を出すことになる。これはIK-クラス世界文明崩壊シナリオである。まあとりあえずここからさらにひどいシナリオに発展しないようにプロトコルも計算されている。万全の体制…

 

事前の私達と中央倫理委員会との協議により、O5-8をこの知らせから故意に除外し、事象638-ミュー-34を知らせる事にはなっていません。O5-8の初期の人生と教育状況、また現在彼の拡大家族がゴールド・ゾーン内で生活している事から、O5-8が現時点で脅威に気付く場合、利害衝突が引き起こる可能性があります。

 

 

SCP-2317: 異世界への扉

特別収容プロトコル: 無意味。

 

SCP-2317 - SCP財団

 

 

 

 

 

 

反復1オブジェクトクラス: [データ削除済み]

 

木製のドアです。ドアを開くと、別の現実に転送される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反復2オブジェクトクラス: Keter

 

特別収容プロトコル: 着任2か月後、1か月の心理カウンセリングのためローテーションで割り当て解除される。個々人は見るグラム従順性試験で最低72点を記録し、未婚で、子を持たず、財団への完全な忠誠のみを表明しなくてはならない。

 

木製のドアです。ドアを開くと、別の現実に転送される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反復3オブジェクトクラス: Keter

 

特別収容プロトコル: 省略

 

木製のドアです。ドアを開くと、別の現実に転送される。直接アクセスできる領域は半径数キロにわたる塩田。7本の柱(-A~-G)による輪がSCP-2317の真ん前約10mのところに、直径10mの円状に位置している。柱はそれぞれ直径1m、高さ7m、大理石でできていてよくわからない浮彫を施されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反復4オブジェクトクラス: Keter

 

特別収容プロトコル: 省略。セキュリティクリアランス4/2317のスタッフがひとり、毎月主任司祭の補佐として振る舞うため、「クラスD職員」として割り当てられる。

 

木製のドアです。ドアを開くと、別の現実に転送される。省略。

補遺1: 220-カラバサス手続: カラバサス手続は毎日太陽時省吾(太陽がSCP-2317直上の高さに達した時間)に実行される儀式。必要なものは

  • レベル3以上の武装した財団職員2人(以下、衛兵)
  • レベル4の財団職員1人(以下、司祭)
  • クラスD職員1人(以下、補佐)
  • [データ削除済]
  • 黒曜石の刃がついたナイフ一本(以下、刃)
  • 銀製のアスペルギウムおよびアスペルソリウム一つずつ*1アブラハムの宗教の司祭によって清められた最低500ccの聖水で満たす
  1. 司祭、衛兵、補佐がSCP-2317を開き、別の現実へ。補佐、衛兵、司祭の順に続き、衛兵は常に補佐を状況的に監視し続ける。
  2. SCP-2317に最も使い柱をはじめに、司祭は-Aから-Gを一定の慎重な速度で反時計回りに巡る。司祭はアスペルシリーズを用いて円の中心方向へ聖水を投げかけます。
  3. -A~-Gを一周したら、司祭は補佐の頭に聖水をふりかけ、「█████、█████、████████████」という。
  4. [データ削除済]
  5. 補佐は-A~-Gを時計回りに巡り、血と聖水を混ぜたものを円の中心方向に投げかける。
  6. 一周したら補佐は石柱の円の中心へと歩き、中央の塩と砂の変色した部分へ血と水をまぜたものを注ぎながら「███████、███████」という
  7. すべての素材が集まったら、黒曜石のナイフは格納され、全職員が既刊したのち、扉を閉じる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反復5オブジェクトクラス: Keter

 

特別収容プロトコル: 省略。

 

省略。-Aから-Gは砂の表面から下に200m延び、-Hに繋がっている。-Hは直径100kmの球状の空間で-A~-Gの直下に位置し、同じ石で縁取られている。-Hに収容されているのは-K(以後、実体)。

 

実体は、巨大な体躯を持つ太った人型生物であるとされている。直立時の全長は200kmを超えると見積もられている。頭からは木の枝に似た角が突き出ている。前身は数百万の板状の鱗で覆われている。背中には、7つの思いかぎが埋め込まれている。それぞれが部屋の天井に食い込んだ7本の下端に重い鉄の鎖でつながれている。

 

文書の執筆時点で、柱と鎖の6つまでは壊れるか破損しており、完全な鎖はのこり一つだけです。

 

補遺1: 省略。変更点↓

必要材料: [データ削除済]⇒オスのニワトリ一匹(以下、鶏)

手順: 

3. 「█████、█████、████████████」⇒「七つの封印、七つの指輪、七つの玉座緋色の王のため」

4. [データ削除済]⇒司祭は補佐から安全な距離に移動します。補佐は黒曜石のナイフを取り、それを用いて鶏を生贄にささげるために殺します。鶏から血を絞ってアスペルソリウムに加え、かき混ぜて既に入っている聖水と混ぜ合わせます。
7. 「███████、███████」⇒「血は古き神々に、水は新しき王に」

 

 

 

 

 

 

 

 

反復6特別アクセス指定: CODE NIGHTMARE REGENT RED

 

特別収容プロトコル: 無意味。

 

「████、世界を貪る者」(名前は意図的に削除済)として知られる太古の実体です。Erikeshの古文書には、およそ紀元前1894年にErikeshの秘術者たちによって捕らえられ、獄につながれたらしいです。関連する章句から抜粋すると

爾の時KESHPETH雲を超え一万の軍を率いてかの地へ出て、貪る者、其の名は永久に忘れ去られてあれ、と戦いをなせり。しかしてKESHPETHとその一万の軍はJASPETAR、恐ろしき貪る者、其の名は永久に忘れ去られてあれ、の7人目の妻の骨から狡猾なる鎖を作り出し、かの者を海の下の領なる塩の鏡の下に住まう牡蠣の父の真珠の中に繋ぎ止めたり。かくてKESHPETHは命じたり、遠き地への扉は永久に封ぜられよ、恐ろしき貪る者、其の名は永久に忘れ去られてあれ、が我らの世界に戻り来る道を見出すことあるまじくと。

 

想定収容プロファイル: 各種徴候から、最終的な収容失敗は執筆時点での次の世紀で行われる。失敗までの平均時間は30年と見積もられている。鎖を修復、交換するといったものはすべて失敗しました。貪る者が我々の宇宙に進入することを防ぐことができる可能性は非常に薄く、特に鎖を作るのにつかわれた本来の素材(他の貪る者と同種の実体の骨と腱)は存在していない。

 

これらの事実による内部の絶望やパニックを防ぐため、偽の収容手順が作成、実行されます。これには数々の要素によって真実味を与えられていますが、まったく無効です。

 

 

 

 

 

 

 

 

SCP-2950: ただの椅子

どうか貴方に幸運あれ。世界は貴方を必要としている。

 

そして最後に、昇進おめでとう。

SCP-2950 - SCP財団

オブジェクトクラス: Safe

 

金属製の折りたたみ椅子です。座ると、普通の金属製の折りたたみ椅子では得られない高い快適さを感じさせるという能力を持っている。

 

そして座った被験者は、ずっと座っていないといけないと感じ、離席を求めると敵対的になることが多い。長く座るにつれて口頭の指示での離席がより困難になり、30分もすれば実力行使しなければ離席できないほど。

 

 

 

 

 

dArkN3ss201 f4l1S-個人認証完了

新しいO5-6へ。

これは君にしか閲覧することが許されていない部分だ。

ときに、このSCP財団は限られた数人にしか情報が開示されないことが多々ある。それが一人の場合もある。

SCP-2950。あれは単に快適な椅子ではない。多分予想はしていただろうが。我々が(つまり、貴方や私)誰もにそう思い込ませてきたからだ。

真実をいうと、SCP-2950は定義不可能なKeterクラスの存在。反ミームを持つものだから定義ができないわけではない。我々はあれが何なのか定義しなければならないかあrこそ、定義できないのでいる。SCP-2950は最も多数の人々がこうだと思った姿に変化するからだ。

あれは本当に椅子なのか?大部分の人々にとってはそうだ。だが、貴方にとってはそうではない。我々は前述の文書を多数の人々に閲覧させ、あれが椅子だと知らしめなければならない。

貴方はこう考えるかもしれない。”単純にSCP-2950を忘れ去ってしまえばいいのでは?”たしかに、財団だけなら可能だったかもしれない。だが、財団の外部者もまたSCP-2950の性質を知っている。その何者かはあれについて忌々しい本を書いたのだ。

全てはあの本、ある種のXK-クラスの怪物だと記述されたあの本を発見したときから始まっていたのだ。我々は本の内容を真実だと信じ込み、それを前提とした収容プロトコルを開始した。そしてSCP-2950はその通りの存在だった。

収容の過程で、「蛇の手」は我々があの本を理解することを阻止しようとして苦労していた。我々は何も把握しておらず、また彼らの大多数もそうだった。正しい知識を持った数人が我々に真実を語った。しかし、遅かった。

通信を利用し、O5と「蛇の手」は極秘裏に会議の場を設け、SCP-2950の存在について議論した。彼らは所有していた例の本数冊を我々に見せ、知るべき情報を語って聞かせた。

SCP-2950に対する認識を消去するための処置を行った後に、我々はお互いの内の1人ずつがこの知識を保持することに同意した。こうした事件の再発を防ぐために。

双方とも本の出処を発見することは叶わなかった。我々が本を発見した件についても情報が失われており、誰も入手経路を知らなかった。それこそが貴方に宛てたこの文書の意図だ。この事実を記憶に留めるだけでなく、可能なら本の出処を発見するのだ。私は今までのO5-6と同じように失敗した。しかし貴方はきっと違うだろう。

さて、いよいよトーチを後任の手に託す時が来た。重ねて言うまでもないだろうが、貴方はたった1人の担当者である。「蛇の手」に連絡をとり、支援を求められる保証はない。

どうか貴方に幸運あれ。世界は貴方を必要としている。

そして最後に、昇進おめでとう。

O5-6

そう、もし、全員がXK-クラスの怪物だと信じ込んでいたら…。世界終焉シナリオを難なく起こすことのできる怪物だと信じ込んでいたらどうなっていたのだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

SCP-188-KO: 地球の心臓

 

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発見当時のSCP-188-KO

「既に引き上げられた重心」が地球の中心に「墜落」

 

SCP-188-KO - SCP財団

オブジェクトクラス: Keter

 

T字タワークレーンです。枠組みは未知の金属体で出来ている。ワイヤーロープの長さは外部に露出しているものだけでも約6377.5kmあり、さらに地中に入っている。

 

毎日太平洋標準時で12時から1秒間だけワイヤーロープを引き上げる。引き上げる速度は0.05mmと非常に遅い。が、フックが引き上げられて上昇した高さに応じて地球の重心がSCP-188-KOに向かって移動する。(つまり、1日に0.05mm、1年で1.8cmずつ地球の重心がSCP-188-KOに向かっていることになる)

 

これにより、太平洋地域での海面温度が地球温暖化で予想される数値の2倍以上の速度で上昇したりとかなり影響が出てきている。

 

財団もこれには対抗すべく、ロープを融解しようと考えたが、その後の重心が地球の中心に「堕落」するという恐ろしいことが起こるという仮説が出たため保留となった。

 

さて、このまま引きあがっていったらどうなってしまうのでしょうか。

 

 

最後に

んー、世界終焉シナリオってホントに容赦ないね…。もう少し財団にも慈悲を…

 

来週のテーマは未定です。テーマ悩みますね…。

 

次回もお楽しみに! 

 

 

引用元リンク

メイン - SCP財団

SCP財団へのリンクです。

SCP-505 - SCP財団

SCP-505: インクの染み

SCP-571 - SCP財団

SCP-571: 自己喧伝性感染図形

SCP-1000 - SCP財団

SCP-1000: ビッグフット

SCP-1238 - SCP財団

SCP-1238: トンネルフィッシュ

SCP-2317 - SCP財団

SCP-2317: 異世界への扉

SCP-2950 - SCP財団

SCP-2950: ただの椅子

SCP-188-KO - SCP財団

SCP-188-KO: 地球の心臓

 ありがとうございました。

 

 

 

著作権表記

Author: ModernMajorGeneral
Title: SCP-505 - インクの染み
Source: http://www.scp-wiki.net/scp-505
CC BY-SA 3.0

Author: seisatsu、
後にthedeadlymooseによってリライト
Title: SCP-571 - 自己喧伝性感染図形
Source: http://www.scp-wiki.net/scp-571
CC BY-SA 3.0

Author: thedeadlymoose
Title: SCP-1000 - ビッグフット
Source: http://www.scp-wiki.net/scp-1000
CC BY-SA 3.0

Author: Smapti
Title: SCP-1238 - トンネルフィッシュ
Source: http://www.scp-wiki.net/scp-1238
CC BY-SA 3.0

Author: DrClef
Title: SCP-2317 - 異世界への扉
Source: http://www.scp-wiki.net/scp-2317
CC BY-SA 3.0

Author: weizhong
Title: SCP-2950 - ただの椅子
Source: http://www.scp-wiki.net/scp-2950
CC BY-SA 3.0

Author: dem42
Title: SCP-188-KO - 地球の心臓
Source: http://ko.scp-wiki.net/scp-188-ko
CC BY-SA 3.0

 

*1:面倒なのでアスペルシリーズでお願いします…